冬菜かしこの「ジムと畑とボランティア」の日々

二人娘は小学生、アラフィフママのどたばたな毎日の記録。

【ボランティア】算数ボランティア、心通う

算数のボランティアに、10分ほど遅れて行った。

出がけに、友達の家に行く次女のために、

お菓子を買いに行ったからだ。

それでも、10分ほどならいいかと、

ボランティアならではの気安さで、

遅れて行ったのだ。

 

しかし、教室に入って、

ボランティア担当の先生に挨拶すると、

きょとんとされた。

「10分遅れたのが、そんなにまずかったのか?」

ちょっと、申し訳ない気持ちになった。

 

すると先生が言った。

「今日は2時半からなのですが、連絡なかったですか?

月間スケジュールのプリントには、間違って3時5分となっていたのですが、

訂正の連絡はなかったですか?」

 

「連絡はなかったですねえ」

と笑うと、先生は、

「最近、間違いが、ちょこちょこあるんですよね。

どうしたんでしょう」

とため息をつかれた。

 

いつもと違い、先生が素の部分を出されたので、

私も少々素を出そうと思い、

日頃の思いを話してみた。

 

児童が丸付けしているので、

やる気が保ちにくいこと、

出来れば、分からない児童に、

教えたいこと、

自分は教えるのが好きなこと。

 

すると先生は、ぱあっと表情を明るくして、

「教えるの、好きなの?

じゃあ、どんどん教えてくださいね」

とうれしそうな声で言ってくれた。

 

今まで、どちらかというと、

付き合いにくいと感じていた先生。

算数ボランティアの担当として、

自分なりのやり方で、しっかりやっていこうと

肩に力が入っているように見えた先生。

しかし、今日の先生には、

そういうところが一切なくて、

ただ、「来てくれてありがとう」

の歓迎ムードだったのだ。

 

どうやら、唯一の小3保護者のママさんのボランティアである人が、

お子さんの入院でしばらく来られないのだそう。

つまり、現在、ボランティアは私一人だということ。

これは、算数ボランティア消滅の危機。

なんとか、自分にできることをしていかねば、

と思ったのだ。

 

「2時半からということは、もう終わるのですね?」

と先生に確認すると、

すっかり打ち解けた先生が、

「そうなのよ」

と笑ってこたえてくれた。

「では、また来ます。今日は、こっそり帰ります」

と私が茶目っ気を出すと、先生は、

「次は12月4日です。今度は、月曜日なので、3時5分です」

と明るい声で教えてくれた。

「はい。分かりましたー」

と返事をし、教室を後にした。

 

時間の終わりにひょっこり来て、

すぐさま帰る私を見て、

児童はきょとんとしている。

何人も、何人も。

それでも何も言わずに、

教室を出た。

「また来週ね」

と心でつぶやいた。

 

今まで、肩ひじ張っていたように見えた、

算数ボランティア担当の先生。

今日はうってかわっての気さくな感じ。

年齢は私とさほど変わらないだろう、

落ち着いた感じの先生は、

もしかしたら、慣れない小学校で、

気を張っていたのかもしれない。

 

そういえば、前任の先生の時も、

打ち解けるまでに時間がかかったように思う。

忘れていただけで、

人と打ち解けるまでには、

時間がかかるものだったなと思い出す。

 

「もう、大丈夫だな」

そう思う。

現在の算数のボランティア先生との間に、

ほんの少しの友好が出来たように思う。

それはまだほんの小さなものだけれど、

確かに信頼関係は出来てきたように思う。

 

ボランティアが多い時には、

なかなか気づくのが難しいものだが、

今は私しかいないので、

わりと信頼関係の構築がしやすかったのかもしれない。

 

この先、もっと打ち解ける機会があったとしても、

なあなあの馴れ合いにはならないように、

気を付けたいと思う。

そうなってしまえば、

ぐだぐだになっていくのは目に見えている。

お互いに依存しない関係こそ、

強靭なものだと信じているのだ。

 

だから、これからもこのままである。

先生と打ち解けても、

ずっとこのままである。

でもそれが、とても心地よいように思う。

少し距離を置いて、

きちんとお互いの全体像をみえるところで、

算数のボランティアを協力してやっていきたい。

 

「親しき中にも礼儀あり」

とは、いい言葉だなと改めて思う。

ついつい、なれないになる、

私の性格を戒めてくれる、

いい言葉だなと思う。

 

細く長く。

年越しそばのように、

ボランティアを続けてけたら、

楽しいなと思っているのである。