冬菜かしこの「ジムと畑とボランティア」の日々

二人娘は小学生、アラフィフママのどたばたな毎日の記録。

【エッセイ】最近の、もやもやの理由

朝、ホームセンターに行って、

花の苗を見てきた。

先日見かけたチューリップの球根を買おうと思っていたのだ。

でも見に行くと、チューリップはすでに売り切れていて、

代わりに水仙やら百合やらダリアやらが、

その場所に並べられていた。

 

「ダリヤにしようか」

ふとそんなことも思ったが、

そんなに急に変更するのもなんなので、

ひとまず様子見することにして、

買わずに帰ることにした。

 

先日チューリップを見かけた時も、

ひとまず様子見をして、

結局売り切れたのに、

またもや本日も買わずに帰ってしまった。

 

球根だけでなく他の花苗も見ようと思い、

ビオラ、パンジーキンギョソウ

色々見て回った。

100円くらいのから、400円くらいのものまで、

その大きさや希少性で、

価格は様々付けられていた。

 

見ているだけで心和むお花たちを前にして、

ふと、寂しさが胸をよぎった。

それは、100円のお花ではなく、

400円のお花を見た時に。

 

「この400円のお花を4つほど買って、

庭の花壇に植えると、冬の庭も華やかになっていいだろうな」と。

でもそれと同時に、

「専業主婦の私が、そんなことをするのはぜいたくなのでは?」

とも思ったのだ。

「400円なんて、贅沢です。100円で満足するべきでしょう」と。

 

そんな風に思った後、今の自分が、

がんじがらめになっていることに気が付いた。

400円のお花を4つ買ったところで、

私の家の家計が破綻するわけではないのだ。

にもかかわらず、それができないのは、

おそらく、気持ちの問題なのだ。

お金の問題だけでなく、

「節約しなければ、節約しなければ」との、

ある種の呪いのような思いに、

自分が支配されていたように思うのだ。

 

400円のお花を買うことで、

「節約」のタガが外れて、

ちいさな無駄遣いをするようになって、

家計が破綻していく。

たぶん、それが怖いのだ。

 

もしも私がフルタイムで働いていたら、

こんなふうにあれこれ節約に頭を悩ませず、

欲しいものや必要だと思うものは、

さっさと購入するのだろう。

でも今は、時間だけはたっぷりあるものの、

無駄遣いできない専業主婦なのです。

そのジレンマが、最近の私のもやもやの理由。

 

フルタイムで働けば、お金は手に入るけれど、

子供たちの帰宅時に「おかえり」と言って、

一緒におやつを食べたり、宿題を見てあげることはできない。

 

このまま専業主婦でいれば、

子供の相手はしっかりできるけれど、

常に「節約」の文字が頭に浮かんでしまう。

 

この二つの極端な選択肢が目の前にぶらさがっていて、

自分で答えが見つからず、

もやもやしているのだ。

 

収入が増えないのなら、

支出を減らせばいい。

そう思って、いろいろと工夫を重ねてきた。

テーブルの塗装も自分でして、

外構の汚れも自分でブラシで落として、

生垣も自分たちで切って、

水回りの小さな漏れも専用テープで止めて。

 

もしかしたら、私は、疲れたのかもしれない。

お金を出して業者さんにしてもらえるものまで、

全て自分や家族の力で解決してきたこの生活に。

誰もほめてくれないのに、

家で孤軍奮闘して、様々な問題解決を一人でしていくこの生活に。

 

どうすればいいのだろう。

行き詰ったようなこの生活の中で、

自分で答えをみつけなければならないとしたら。

私には何ができるのだろう。

 

家族以外と会話しない日もある。

こんな日常で、私はどうやって

気持ちを立て直していけばいいのだろう。

とほほ、とほほ、が止まらない。

 

もちろん、家族がいるだけでありがたいことだということは、

百も承知なのだが、

気持ちが行き詰っていることも事実。

ボランティアやジムで気持ちがリフレッシュできることも事実だが、

少々、飽きてきていることも事実。

 

先日観た映画の「キャスト・アウェイ」の主人公のように、

無人島で一人きりになり、行き詰ったような、

そんな気持ちになることもあるのだ。

 

もしかしたら。

現状を変えるお金もなく、

この現状を続けることに、

息苦しさを感じているのかもしれない。

 

「では、どうしたら?」

 

結婚前に、山のような残業をしていたせいで、

体を壊したので、

「結婚したら、もう絶対仕事はしない!」

と誓った私なのだが、

もしかしたら、そろそろ別のステージに行くべき時期なのだろうか?

 

それは、短時間勤務かもしれないし、

フルタイム勤務かもしれないし、

はたまた、専業主婦のまま、

違う何かを始めることかもしれないし。

 

とにかく、現状ではまずいのではと、

ぼんやりと考えている。

何をどうするかの答えはともかく、

動き出すべき時のように思っている。

 

何が出来る?

何をしたい?

 

自分の中で問いかけて、

答えを見つけていこうと思う。

ひとまず禅の精神で、

煮詰まったら、駐車場をほうきでひたすら掃きながら。

きっと、なにかが見つかると信じて。

庭の花壇に植えたかわいいプリムラの花苗を見ながら。

とにかく、走りだそうと思っている。