冬菜かしこの「ジムと畑とボランティア」の日々

二人娘は小学生、アラフィフママのどたばたな毎日の記録。

【書評】禅の本にはまる

 

 

さて、禅についての本。

最近、なんとなく禅にはまっていて、

いつもの図書館で借りてきた。

延長貸出して、繰り返し読んでいて、

何度読んでもためになるなあと思っている。

 

特に心にささったものをいくつか挙げてみる。

 

まずは、自分の価値観だとか固定観念だとか、

自分で自分をしばってはいけません、ということ。

長年生きていると、どうしたって効率よく生きていこうとしてしまう。

遠回りより近道、全部調べるよりピンポイントで調べる、

じっくり考えるより、必要な箇所だけ、などと。

でもそれが果たしてどれだけの「良さ」を生むのかと言うと、

大差ないように思う。

 

たとえるなら、車で道を走っている時、

無理やり抜いていこうとする車がいる。

でも、信号でひっかかると、

結局同じスタートラインに並ぶのだ。

あせって速度をあげて抜かした割には、

なんにも変わっていなかったりする。

 

自分で自分をしばることを、

一度見直してみるのも必要かと思った。

 

次に、あれこれと蛇足的に考えない、ということ。

暇がありすぎると、どうしてもくよくよと悩んでしまうことがある。

あれが失敗したら、これがうまくいかなかったら、

起こってもいないことを思案して、

一人で勝手に落ち込んだり怒ったりして。

暇があるのは悪い事ではないし、

心に余裕が出来て、それも大切だとは思うのだが、

暇がすぎると、余計なことを考えすぎて、

あまり良くない方向に行きがちだということ。

 

確かに、夏休みは長すぎて、それほど充実して、

いろいろできていなかったように思う。

だらだらとして、

それが日常化して、自堕落になりがちだったような。

自分の時間を自分でコントロールできれば、

そんなこともないのだと思いますが、それが難しい。

要は自分の気持ちを強く持てるかどうか。

それが大切なんだなと思う。

 

最後に、自分は自分だと、きちんと分かっておくこと。

他者の事ばかり考えて、自分の事を悲観してしまうなんて、

よくないことだと頭では分かっていても、

それをしてしまうのも事実。

だからこと、そのことを常に意識しておくことが大切なんだろうなと思う。

 

隣の芝生をいくらながめても、

決して自分の家に同じ芝生が生えるわけでもなく。

比較することのむなしさを分からなければ、

いつまでたっても同じ場所、同じ思考を繰り返し、

前に進めないのだと思うのだ。

他人は他人、自分は自分。

そのことをまず分かることが大切なのだと思った。

 

この本、タイトル通り、

それぞれのページが心に染み入る感じ。

読んでよかったな。

 

 

こちらも禅の本。

たまたま同じ著者だった。

こちらはQ&A方式。

なかなかためになるお話だった。

(もう返却したので、内容を詳細に書けません。すみません)

 

なんとはなしに手に取って、

読み始めた「禅」の本が、わりと何冊にもなった。

そのすべてを完璧に覚えているわけではないが、

禅の本に共通している考え方などは、

ぼんやりと見えてきたように思う。

要は、どう行動するか、なのだと思う。

 

頭の中で考えたって、

自分の生活は何も変わらない。

たいそうな理想を考え、語ったところで、

なんにも変わりはしないのだ。

 

コンビニに行って、募金箱が置いてある。

「募金した方がいいんだろうな」

と考えても、何も変わらない。

「募金しようかと思ったの」

と話しても、何も変わらない。

「小銭を少しだけ、募金したの」

と行動することで、何かが変わるのだ。

 

自宅のベランダの手すりの塗装がはげていて、

自分でペンキを買ってきて、少し塗ってみた。

でもネットで検索すると、

素人があまり無茶をしてペンキを塗っては、

良くないことになる、と書いてあった。

なんだか心配になったので、やはりプロに聞いてみようと思い、

業者さんに相談してみた。

きちんと説明をしてもらったが、

出してもらった見積もりは、

予想の二倍以上の金額で、どうしようかと悩んだ。

 

しばらくベランダを眺めた後、

決意した。

「自分でペンキで仕上げよう」と。

 

ホームセンターでペンキを買ってきて、

薄く薄く、何度も何度も、重ねて重ねて、塗っていった。

主人が、「冬の寒い時期の方が、ペンキが乾きにくいから、

しっかりした塗りになる」と教えてくれたので、

素人のペンキでもそれなりになるのでは、と期待している。

 

お金を出せば、業者の方がきれいにしっかり塗ってくれるのだろう。

どうしても必要、というのならば、

私も業者さんにお願いしたと思う。

でも。

なんだか自分で出来るような気がしたのだ。

 

業者さんの言葉、

「結局、住んでいる人が気にしなければ、

どんな状態でも、住めるんですよ。

家って、丈夫ですから」

というのに後押しされて、自分でしようと思ったのだ。

 

もしもお金でやってもらっていたら、

そこまでベランダを気にすることもなかったのだろう。

でも、今、自分でペンキを塗ったベランダは、

見るたびに光が反射して、それはきれいに見える。

「行動するとは、こういうことか」

そんな気持ちが沸き上がってくる。

 

自分の頭で考えて、

自分の手で塗って、

自分の心で感動する。

行動するとは、なんと尊い事なのか。

あたらめて思わないではいられなかった。

 

これからも自分に出来ることは、

精一杯やっていこうと思っている。

「まずは、行動することが大事」

そのことを、覚えておこうと思っている。