昨年度、3学期は休みになってしまっていた小学校の読書ボランティア。
本年度は今日から始まり、久しぶりに児童の前に立った。
今日は小3のクラスでしたが、読んだ本はこちら。
実際にあった「ポテトチップスをお客さんに出して広めたシェフ」のお話。
あらすじは簡単で、気難しいお客さんがいて、
いくらポテトを出しても納得しなくて、
ついに業を煮やしたシェフがいたずら心で、うすーくスライスして、
塩をたっぷり振りかけて出したら、
ようやく納得してくれたというお話。
お客さんをからかうはずが、なんとおいしいジャガイモ料理が出来たということ。
正確にはそれ以前にレシピ本に載っていたらしいが、
お店に出して評判となり、世に広めたのはこのシェフらしい。
「ポテトチップス好きな人、手を挙げてー」
と声をかけると、
児童のみならず、担任の先生までしっかり手を挙げてくれた。
そして一緒にこの絵本を楽しんでくれていた。
先生も知識が増えて楽しかったようだった。
もともと色々なアイデアを出すのが好きな私は、
今回も児童の心をつかもうと、のっけからはりきった。
何をしたかと言うと、これ。
一番最初にこのポテトチップス袋を出して、
「これ知っている人、手を挙げてー」と言って始めたのだ。
案の定児童の心には響いたようで、
その後もしっかりと私の話に耳を傾けてくれていた。
いつも思っていることだが、
子供達って、ただ与えられるだけだと退屈してしまうのだよね。
時々参加させてあげることで、気持ちがだれることが少なくなるように思う。
手を挙げてもらったり、質問を投げかけたり、クイズを出したり。
そうして子供たちと一緒に作り上げていくことで、
一緒に楽しむことができるように思うのだ。
読んだ後に担任の先生が、
「これは実際にあった話ですが?」と聞いてくれたので、
「少しオーバーな個所はありますが、実際にあったお話です」
と説明すると、先生はご自身でも児童たちに「実際にあったお話だって」
と語りかけてくれていた。
「私自身も知識が増えました」と笑顔で担任の先生に言われ、
少し心がほっこりした今朝の読書ボランティアだった。
今年度は新しく読書ボランティアを始めた方も数名おられて、
読み終わった後に少しおしゃべりをした。
洋書(英語の絵本)を用意されている方、
超大判の絵本を用意されている方、
いろんな方がおられて、
「今年の新しい人たちはヤル気にあふれているなあ」
と頼もしく思えた。
私が読書ボランティアを始めたのは、
長女が小1だったので、もう4年前のこと。
その時と同じメンバーで永遠に続けることなど出来ないのは分かっているのだが、
新しいメンバーの人を見ていると、
ほんの少しの胸のざわざわを感じるのも事実。
実際高齢のメンバーの中には、年3回、という縛りを設け始めた方もおられる。
「皆さん、リタイヤ組だものね」としんみりと思ってしまう。
もしも私が数十年後、これを続けていたとしても、
いつまでも永遠にというわけにはいかない。
「入ったばかりです。よろしくお願いします」
という気楽な新人時代は終わり、
そろそろ中堅になってきたのかもしれない。
それはお気楽な私にとっては少々荷が重い事だが、
与えられた使命ならばやっていくしかない。
いつまでも新人ではいられないのだ。
どうせ新人の気楽さを手放さなくてはならないのならば、
次は中堅の、中堅にしか味わえない楽しさを見つけ、
それを楽しんでいこうと思っている。
それはベテランさんを見習い、
それは新人さんを導いていくこと。
それが出来るのは中堅どころだけだから。
時間はいつも容赦なく過ぎていくのなら、
それを味方につけていこう。
せっかくなら今の自分の持っているものをフル活用して、
楽しい毎日を過ごしていきたい。
自分にしかできない。
そんな毎日を目指して。