先日、朝から、今年度最後の生け花ボランティアに行ってきた。
まずは今生けている古い花を剣山から抜き、
花卉の水を捨て、中を軽く洗い、新しい水を張る。
この時期の水は本当に冷たく、指先にこたえた。
それでも生け花を生けたい気持ちで、どうにかこうにか、花卉の水替えを終え、
ようやく花を生けていった。
今回の枝物は、赤い猫柳、桜、さざんか、など、
花は、赤い百合、菜の花、パステル色のスイートピー、かすみ草、水仙、
ラナンキュラス、など。
最初は百合を生けていった。
枝物は、師範の方に赤い猫柳をすすめられたので、それにした。
百合の葉は直線で存在感もあるので、猫柳の柔らかさを合わせるといい、
とのご指導だった。
あしらいには、私の見立てで、菜の花をいれた。
百合が咲いた時に、それを邪魔しないことを考えてのこと。
猫柳の枝ぶりが個性的で、かつ百合が存在感があり、
この二つに助けられて、バランスよくまとまった。
次に生けたのは、枝物は桜とさざんかで、あしらいは薄紫のスイートピーにした。
枝物が二つになりましたが、桜は小花、さざんかは大きい花、ということで、
葉もあまり邪魔しあわないので、上手に組み合わせられた。
桜の枝ぶりがなかなか良くて、私が生けてもそれなりに、さまになった。
本当に枝物は、その枝の曲がり具合や枝の別れ具合で、
たださすだけで見栄えがするので、助かる。
赤い花は、最初椿かと思っていたら、さざんかですよ、と教えていただき、
そういえば花の形が微妙に違うなと、気づいた。
「さざんか、さざんか、咲いた道」のさざんかは、こういう花なのかと知り、
なんだかうれしくなった。
あしらいの薄紫のスイートピーは、私の選んだ色。
花卉の青系の色と、さざんかの赤に合わせて、
上品さを目指した。
これは最後に時間があったので、残った花をまとめて作った。
写真では見えないが、透明な花瓶に生けている。
花瓶の中に大きめの網が二段になって入っていて、
花が固定されるようになっている。
これは、フラワーアレンジメント風に生けることにした。
アストロメリアを分割して、スイートピーやラナンキュラスを短くして、
菜の花をアクセントに持ってきて、ボール状に生けていった。
白と赤のコントラストと、黄色のアクセントカラーが効いて、
私の好きな、パキッとした、雰囲気のものができた。
今日は師範の方に「今日はのっているわね」と言われた。
「よくまとまっています」とか、
「丁度良いところに生けられました」とか、
何度もお褒めの言葉をいただいた。
普段はあまり自分の主張をせず、すぐに師範の方に指示を仰ぐ、ビビりな私。
でも今日は、今年度最後ということもあり、
肩の力を抜いて生けられたように思う。
それが逆によかったのかもしれないなと、思った。
生け花ボランティアを始めて、約一年が経った。
師範の方や先生方、私と同じボランティアのママさん、
色々な方に支えられて、今日までこなしてこられた。
つくづく、自分一人ではここまで出来なかったと、
思わずにはいられない。
朝8時過ぎからの集合時間は、小学生を送り出してから、
猛スピードで家の片づけをして、とても忙しい。
夏は暑い中、冬は寒い中、ひたすらに隔週で通い、
せっせとお花を生け続けた。
時には、児童たちが大勢来て、私たちが生ける花があまり残っていない状態
の時も何度かあった。
それでも、「子供たちの為、出来ることをしたい」との師範の方と先生方と、
私たちボランティアの2人で、精一杯やってきたつもり。
これからの自分に何が出来るのか分からないが、
いつでも、出来る限り素直に、
皆さんとともに歩みを進めていきたいなと思っている。
この生け花ボランティアの良き出会いに感謝して、
来年度も続けていけたらいいなと思っている。
『千里の道も一歩から』
亀の歩みで、こつこつ、とね。