さて、家庭菜園の話。
先日、新聞のチラシを見て、がっかりした。
ホームセンターのチラシに「春の葉物野菜の苗」が載っていたのだが。
キャベツやブロッコリー、レタスなど、定番の苗たちだが。
「なるほど、ぼちぼち、キャベツとか植えようかな」
と微笑ましく眺めていたのだが。
ふと、気が付いたことがある。
「じゃがいもの種いもが、載っていない」
少し前に、確かに、新聞のホームセンターのチラシに載っていたのに。
「そろそろ、じゃがいも、植えよっかなあ」
という気持ちでいたのに。
A店、B店、C店、D店、どれもチラシが出そろっていて、
春の葉物野菜苗を宣伝しているのに、
表を見ても、裏を見ても、隅から隅までじっくり見ても、
どこにも、じゃがいもの文字はない。
どうやら、出遅れたよう。
そういえば、少し前のチラシに「じゃがいもの種いも、まだあります」
的なことが書いてあったように記憶している。
「まだあります」ってことは、もう終盤にさしかかっていたと考えられる。
そうか。あの時点ですでに終盤なら、今はもうなくて当たり前。
出遅れた。痛恨のミス。痛いミスだ。
私、こういう凡ミス、たまにやるのだ。
毎回「もう、凡ミスはしないっ!」と決意するのだが。
今回、またも、やってしまったよう。
今までさんざん「出遅れた」を経験したので、
さすがに学習していて、
最近は、さつま芋も玉ねぎ苗も、ちゃんと時期を見て購入して、
なんなら玉ねぎ苗なんて、数週間前から予約までして、
しっかり確保していたのに。
それなのに。がっくり。
「野菜苗は完売したら、来年まで、もう出回りません」
とホームセンターの方に言われたことがある。
野菜って、植物って、生き物なんだよね。
ちょっと出遅れたから、ちゃちゃっと、今から用意してよ、
っていうのが、きかないのだよね。
一週間後に入荷となりまーす、とか、いかないのだよね。
いまさらホームセンターの方にお願いしたところで、
「時期が終わりました」のお返事は目に見えている。
今まで、さつま芋も玉ねぎ苗も、
何度も「終わりました宣言」をされているから。
よく分かっている。
今回は、もうあきらめるしかないのだ。
家庭菜園をしていると、こういう「手遅れ」ということが良くある。
今回のじゃがいもの種いもが出遅れたこともそうだが、
ほかにも、ある。
ほうれんそうの間引きの時期が遅れて、成長が良くなかったとか。
とうもろこしの収穫が遅れて虫に食べられたとか。
完熟しているの見落として、スイカが腐ったりだとか。
本当によくある。
よくありすぎて、わりと、あきらめることを覚えたよ。
令和の時代に、「お金で買えるもの」はたくさんある、と思う。
大抵のものは、お金で交換できる。
でも、こんな時代でも、自然を相手にしているものは、
「時期を逃せば、お金を出しても買えないのだ」と、
そういうことを気づかせてくれる。
結局、さんざん便利なことに慣れても、
自然には通用しないということなのだよね。
そんな当たり前のことを、ごくごく当たり前に教えてくれて、
「人って万能ではないよ」と自覚させてくれることが、
とてもありがたい事のように思う。
「自分じゃどうにもならないもの」があるからこそ、
真摯に家庭菜園していこうと思える。
家庭菜園、やっぱ、いいなあ!
「今年の春じゃがは無理だったので、次は秋じゃがだ!」
と鼻息荒く、今から気合を入れている私なのだ。
とりあえず、キャベツ苗は、すぐに買いに行こうっと!